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Bestshot10


第37回水天多色(淡水編)

 写真を撮っていると、ふと「水の色」の不思議に出会うことがある。「水天一色」という言葉があるが、実は「水天多色」だと思う。光の加減、明暗、気温、水に含まれる成分、周囲の映り込み、水流・潮流など様々な条件が多彩な色合いを見せてくれる。日本には、「水の色」を表す「水縹(みはなだ)」という美しい言葉がある。「縹」はツユクサの花の色、「藍」を示すといい、十二単に代表される襲(かさね)の色目の一色だったという。「水縹(みはなだ)」は現代で言う淡い藍色の水色を指すものとされ、透明感を感じさせる、水が豊富な国柄ならではの繊細な言葉だが、さらに「秋立つや村正に照る水の色」(幸田露伴)や「見ればただ水の色なる小鮎哉」(正岡子規)などの俳句からは、「水の色」の多面性も数多く表現されている。そんな「水の色」の写真を「淡水編」と「海水編」の2回に分けて紹介したい。                                

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